鉄道コレクション 長野電鉄3500/3600系(N編成編)

これまで私が弄ってきた模型の中で特に反響が大きかったものといえば、買ったその月に全て落成させた鉄コレの長野電鉄3500/3600系*1かと思います…。

全編成揃えた上に、N編成は登場時の非冷房仕様に戻したのは、恐らく私以外にはいないんじゃないかと思うくらい手の込んだことをしたのは、この電車に対する思い入れが沢山あるからに他なりません。

 

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1989年から03系に置き換えられて廃車になった営団3000系のうち比較的新しい後期に造られた車両の一部は、三菱製の電装品を積んだWN駆動の18m級セミステンレス車という点を買われ、老朽化著しい2500/2600系や運用に難のある0系OSカーの置き換え用として、1992年から長電へ移籍しました。来たる長野オリンピックに向けて車両置き換え以外に列車増発も目論んでいた長電は、営団3000系にほぼ必要最小限の改造を施して次々と落成させ、新時代への準備を進めました。

仙台で生まれた私が、親の都合で実家のある長野へ来たのもちょうどその頃なので、物心ついた頃に乗っていた電車というのが、ちょうど長電の3500/3600系だったのです。

当時はN編成やL編成の冷房化が進んでなかったので、夏は暑く冬は寒い*2という、盆地である長野の気候で走らせるにはしんどい電車だったのかなぁ…と思います。その後、小学校へ上がる頃辺りに冷房化や都市型ワンマン化改造が行われたり、木島線の廃止や運用の見直しに伴う余剰車が初めて出たりと、今に至るまで縮小傾向になりつつあります。

 

…というように、ほぼ全盛期から衰退までの流れをリアルタイムで見てきた私なので、模型が出たからには現在の衰退している時代の姿ではなく、全盛期の長野がオリンピックの前後で元気だった頃の姿で作りたいなぁと思い、冷房車から非冷房車へ戻しました。

 

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こちらが買った当時=製品デフォルトの状態になるのですが、クーラーは京成電車の中古品だけに京成3500形と同じパーツが奢られているため、取付穴の形状も全く同じという改造には面倒な屋根が付いています。そのため、かなりしんどいですが穴をパテと瞬間接着剤の併用で埋めました。また、パンタの撤去された車両には、GMランボードを適宜切断したうえで取り付けました。

以上の加工を行った上で、デフォルトの屋根色は薄過ぎてダサく見えるので鉄道カラーのダークグレーで再塗装し、ついでに未塗装の避雷器やヒューズ箱も鉄道カラーの灰色9号で塗装しました。

 

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こちらは車体の加工をしている様子です。

屋根や床板、ガラスと分解した車体は、ライトケースや車体裾を4アーティストマーカーのシルバーで再塗装してから前面手すりのモールドを削り取り、タヴァサや銀河のパーツを取り付けました。前面手すりはこの電車の特徴の一つなので、絶対に抑えたいポイントです。

側面扉にはコピックの極細で戸当たりゴムへ色差しを行い、一部*3にはトレジャータウンの半自動取手インレタを貼りました。

車番の変更とシルバーシートのステッカーの貼り付けは、GM(クロスポイント)の営団3000系/5000系用ステッカー*4を用いて行いました。

 

以上の主な加工を行い、整備の済んだ床板や動力に車体と屋根を組み合わせると完成です。

さてここからは、完成した編成を1つ1つ写真を交えて解説しますが、正直一度に17編成全てを紹介するのは疲れるので、今回はN編成8本だけにしたいと思います。

N編成はNormalな編成とのことで、主に長野線や河東線須坂-信州中野間および山ノ内線におけるツ-マン運用に充当されるための編成です。入線にあたり、CM2(モハ3510)のパンタを撤去したり、2500/2600系から流用したブレーキ弁に交換したり、抵抗器の容量を増強したり、4連用にジャンパ線を追加したりといった改造を受けております。ただし車内に関しては何も改造を受けていないため、L編成同様、内外共に比較的原型を保っていたグループと言えるでしょう。

オリンピックが終わってからは、長電の衰退と共に都市型ワンマン化や一部の冷房化が行われて現在に至っております。そのためこれらの改造を受けて車内にも機器類が追加されたため、この地点で内外共にほぼ原型を保つ編成は長電から消滅してしまいました。

 

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N1編成 クモハ3077+クモハ3078→モハ3501+モハ3511

1968年6月 汽車会社製

皆さんがご存知のN1編成は、営団3000系の栄えあるトップナンバーであるクモハ3001+クモハ3002が種車かと思いますが、こちらはラストナンバーのクモハ3077+クモハ3078が種車です。

これは4月17日に投稿した記事で述べた通り、O4編成が事故に遭った関係で、本来はN1編成として竣工するはずだったラストナンバーが部品取りにされてしまったため、急遽トップナンバーが譲渡されたことによる計画の変更が考えられるからです。

そのため屋根のアンテナは東急型と東武型の2つが付いているのと、前面の長い手すりが特徴になります。

 

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N2編成 クモハ3043+クモハ3044→モハ3502+モハ3512

1964年3月 日本車輌

正直何の変哲も無い元東武直通専用編成です()

史実のN1編成と同時期にひっそりと引退し、その後は何事もなくひっそりと廃車されてしまったようです…

ちなみにこの編成と史実のN1編成だけは、N編成の中で最後まで非冷房のままでした。恐らく運用の見直しの影響で非冷房のまま廃車にしたものと思われます。

 

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N3編成 クモハ3049+クモハ3050→モハ3503+モハ3513

1964年2月 近畿車輛

製品デフォルトの番号の編成で、こちらも何の変哲も無い元東武直通専用編成です。

後に冷房化された上で、執筆した当時は引退の時まで残された日々を過ごしていました。

 

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こちらは2017年6月現在の実車の様子です。

やはりセミステンレスだけに窓や妻面の貫通扉の建て付けが非常に悪くなっております…。

 

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N4編成 クモハ3059+クモハ3060→モハ3504+モハ3514

1962年12月 東急車輛(現、J-TREC)製

相変わらず何の変哲も無い元東武直通専用編成でまたかよって方がそろそろいらっしゃるかと思いますが、あと4編成分お付き合いください()

この編成は冷房化後にモハ3514の側面に床屋の広告が貼られていたことがありまして、恐らく3500/3600系で始めてラッピング広告が貼られた編成になるかと思います。

また冷房車の廃車第1号もこの編成だったと記憶しております。

 

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N5編成 クモハ3061+クモハ3062→モハ3505+モハ3515 

1964年2月 川崎車輛製

やはりこの編成も何の変哲も無い元東武直通専用編成ですが、3500系の中で一番最初に落成した編成であります。

冷房化はされたものの、屋代線廃止に伴う運用の見直しの影響で廃車になってしまいました。

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こちらは地下鉄博物館にて2015年に行われた企画展で展示されていた、試運転中に木島駅で停車しているN5編成の写真です。助手席側に列車番号表示器がそのままぶら下がっていたり、増設されたジャンパ線にまだホースが取り付けられてなかったりと、本当に必要最小限の改造だけ受けたといった感じが伝わります。

 

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N6編成 クモハ3065+クモハ3066→モハ3506+モハ3516

1964年3月 日立製作所

くどいようですが、こちらも何の変哲も無い元東武直通専用編成です。

得に特筆すべき事項もなく、冷房化されて現在も平凡に信州の田舎で最後の活躍をしております。

 

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N7編成 クモハ3051+クモハ3052→モハ3507+モハ3517

1964年5月 近畿車輛

写真を見て、何お前O6編成なんか貼ったんだよwwwとお思いになった方が大勢いらっしゃるかと思いますが、前面の手すりが短いのにはお気付きでしょうか?

実はN7編成はN編成で唯一、営団八角ベンチレータを装備していた編成だったのです。また妻面の窓が1枚窓なのも特徴で、もちろん模型でもそれも再現しております。

この編成も冷房化されて、現在も最後の活躍をしております。

 

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N8編成 クモハ3039+クモハ3040→モハ3508+モハ3518

1964年1月 東急車輛(現、J-TREC)製

この編成も何の変哲も無い元東武直通専用編成です…恐らく後期に造られた編成の殆どが東武直通専用編成だったことから、長電に在籍した編成の大半がそれなのかと思います…

この編成もモハ3518にN4編成のモハ3514と同様の床屋の広告が貼られていたのですが、いつの間に解除されています。また現在も最後の活躍をしています。

 

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こちらは長野駅で日本一大きい入場券と共に撮影した実車の写真です。

日本一大きい入場券とクジラ電車という長電の名物の組合せが楽しめるのも、あと少しの期間しか残されていません。タイムリミットは2021年度なので、それまで無事に走り続けて欲しいですね…。

 

次回はO編成を紹介したいと思います。

 

関連記事:

鉄コレ長野電鉄3500系O編成の紹介

mc127-100.hatenablog.com

 

鉄コレ長野電鉄3600系L編成の紹介

mc127-100.hatenablog.com

 

*1:正確に言うと買ったその月のうちに全て落成したのは3500系のみ

*2:営団3000系のベンチレータには車内の開閉スイッチがないため、冬に蓋を閉めたくても閉められない

*3:先頭車は乗務員扉の後ろの扉で、中間車は真ん中の扉

*4:車番はステッカーの劣化から、のちにガレージメーカーのインレタへ変更している