今回は板橋公園(板橋交通公園)の保存車を見に行ったきたので、紹介したいと思います。
板橋公園は東武東上本線大山駅付近に所在する交通公園で、園内に古い都電と都バスが保存してあることで有名です。
保存車は人の背丈ほどの柵の向こうに展示されており、日中に公開しているらしいのですが、訪問時は柵の向こうに閉ざされた状態でした。
なおこれら保存車はかつて屋根の下で保存されていたらしいのですが、2024年4月現在は野晒しになっています。そのため屋根周りの汚損が激しく感じます。
都電は7500形7508号車が保存されています。
台東区の池之端児童遊園に保存されている7506号車とは異なり、荒川線成立時にワンマン化改造を受けた状態で廃車になったため、旧来の車体がほぼそのままです。
当地にはかつて3000形3103号車が展示されていたとのことで、それが7500形へ代替されたといった感じだそうです。
こちら側は青電車*1の幕が出されています。
反対側は赤電車*2の幕で展示されているほか、系統表示が板で塞がれています。
こちら側からですと、顔が絞られていることから高床化したホームとの間に生じた隙間から旅客が転落するのを防ぐため、前扉横に微妙な張り出しが設けられているのがお分かりいただけるかと思います。
ビューゲルは荒川線成立時のワンマン化に合わせて、7000形更新車同様に自動反転装置としてシリンダが取り付けられています。
都バスはいすゞBU04型*3のG-C457号車が保存されています。
こちらの方が状態が悪いようで、内側の前照灯が欠落していたり、前面方向幕ガラスが破損したらしく板で塞がれていたりと、ちょっと痛々しい感じがします。
リアも公式側の尾灯が欠落しているほか、非常口コックのガラスも外れています。
時間が経過するにつれて、修繕もいい加減になってしまった感が否めませんね。
この板橋公園ですが、どうやら隣接する小学校跡地などを活用して拡張ならびにリニューアルをする計画があるとのことで、それに伴いこれら保存車の処遇に変化が生じる場合が考えられます。先述のとおり修繕もいい加減な状態であることから、「老朽化により撤去」ということも、状況次第ではあり得ると思います。
これら保存車を見学するのであれば、なるべく早めの方が良さげかもしれません。