今回は手元にある、アドウィングのアルピコ交通日野ブルーリボンシティを紹介したいと思います。
アドウィングのバスモデルはハンドメイドかつ少量生産なので、人気のある事業者や車両はすぐに品切になってしまい、中古でも結構いい値段で取引されているのは、コレクターなら当たり前な話かと思います。また紹介している媒体も少ないので、気がつくと欲しいモデルが品切で手に入らない…なんてことも結構あります。
私もこのモデルを知ったのはオークションに出品されていたことがきっかけで、なんとか2両とも落札することができました。
写真は左が松本仕様、右が長野仕様です。
普段は元箱に収めた状態で保管していますが、今回は撮影用に箱や台座から取り外しています。
松本仕様はこのような感じです。
プロトタイプは10180号車(松本200 か196)で、グループ全体で4両導入されたうちの最後の1両として活躍している個体です。
導入当時の姿でずっと活躍していたため、低公害車のロゴも旧仕様がそのまま貼られています。
長野仕様はこのよう感じです。
プロトタイプは40186号車(長野200 か186)で、2024年現在は引退・廃車となっている個体です。
長野の車両は前面下部がブラックアウトされているのと、低公害車のロゴが新仕様へ更新されたのが特徴です。
こちらは長野仕様の実物の写真です。
型式はHM-HU1JMEPといい、導入したのは当時の松本電気鉄道と川中島バスだけという、事実上のアルピコ交通専用型式です。
これまでアルピコ交通では前後扉のブルーリボンHIMRを多数導入していたのですが、その低床車版ということで導入されたのがこの車両です。松本と長野に2両ずつの計4両が全てで、上高地の繁忙期には長野の車両が応援で出張していたこともあったそうです。
ご存知の通りハイブリッドカーは電気部品を使用している都合から、電装品やバッテリの劣化で長期間の継続使用が難しいという事情があり、新車で購入した車両は20年ほどの使用が普通な長野のバスにしては珍しく、20年未満で廃車されたものが3両存在します。
今回紹介したうちの10180号車は、その最後の生き残りとして、2024年現在も松本平を走り回っているとのことです。機会があれば最後の1両を見に行ってみたいですね。