鉄道全般に関してもそうですが、その中でも特定のジャンルにのめり込むきっかけも人それぞれにあるかと思います…。
私が20m4ドアや17m3ドアの世界にのめり込むきっかけとなったもの、それが103系でした。
飾り気のない車体に単色の味気ない塗装を身に纏い、一度走ればMT55形主電動機がブンブン唸り、コイルばね台車特有の乗り心地の悪さが輪を掛けた劣悪な環境…そんな電車ですが、毎日朝から晩まで大勢の人を詰め込んでひたむきに突っ走る103系は、新幹線や特急とは違ったかっこよさがあるなぁと子供心に感じていたものであります。それ故に、子供の頃は新幹線や特急よりも、京葉線や武蔵野線を走る103系にずっと乗りたいと思っていました。
現在103系は、西日本と九州で僅かな車両が最後の活躍をしていますが、先日の旅行の道中において、その懐かしい姿を見ることができました。
乗車予定の特急の発車時刻まで時間があったので、京都駅をフラフラしていると、鉄路の彼方から見覚えのあるヘッドライトが見えたので、急いで奈良線ホームへ行くと、懐かしいウグイスの車体がやってきました。
更新工事で前面の枠という枠が金属抑えの所謂「鉄仮面」と化したり、側面の戸袋窓が埋められたりと細部の変化があるものの、基本的なスタイルは不変です。
最近になってから、後輩の201系共々221系は置き換えられることが発表され、クラシカルなみどり色の国電を拝めるのは残りわずかとなりました…。次回来るときは運用を調べてから乗車・録音・撮影をして、徹底的に記録しておきたいと思いました。