今回の切符これくしょんは大井川鉄道のいずも号と呼ばれるドイツ・コッペル社製の機関車にまつわる記念乗車券を紹介いたします。
この機関車は大正10年に一畑軽便鉄道*1が発注したものとされるもので、一畑での廃車後は住友セメント七尾工場の専用線で使用されていたとのことです。その後倉庫内で分解された状態で発見されたらしく、さらに様々なところを転々としたのちに現在の大井川鐡道に落ち着きました。
2021年現在は新金谷駅併設のプラザロコにて静態保存されていますが、この記念乗車券が発券された当時は動態保存されていたそうです。
まずは大井川鐡道に入線したことを記念する「まぼろしのSL(コッペル)入線記念乗車券」をご覧ください。
入れ物はいずも号の面縦写真が使われたモノクロ印刷のものに入っています。
記念券は4枚入りで、うち2枚は井川線の乗車券、あとの2枚はそれぞれSL急行券と入場券になっています。
表面には入線当時の貴重な写真、裏面には来歴が記されています。
続いて「まぼろしのSL(いずも)命名記念乗車券をご覧ください。
入れ物は桃色地のもので、左下にスイス・ブリエンツロートホルン鉄道と姉妹鉄道提携を結んだことを記念する印が入っています。
記念券は6枚組でうち4枚が本線の乗車券、あとの2枚はそれぞれ井川線の乗車券と入場券になっています。
やはりこちらにも貴重な写真が用いられており、オハフ33形をけん引して大代川側線での試運転や、貨物列車の最後尾に連結されて千頭駅へ回送される様子などが写されています。
またこちらの裏面にも来歴が記されているので、興味がある方はひとつ前のものと合わせて読んでみてください。
今回は以上です。