年が明けてから仕事が多忙になり、なかなか更新する暇もありませんでした…。
今回は、KATOこと関水金属の新工場で走らせる前提で埼玉県鶴ヶ島市々役所にて公開されている、野辺山SLランドの保存車の野辺山時代の写真をアーカイブとして投稿したいと思います。
私が行ったのは厨房時代の家族利用と閉園前のサヨナラフィーバーのときの計2回だけで、そのうちマトモな写真を撮ったのが閉園フィーバーの時だけというお粗末っぷりです…。野辺山は在住していた長野市からかなり離れているので、同じ県内でも「近くて遠い場所」と行った感じです。
野辺山SLランドの保存車と聞いて、皆様が真っ先に思い浮かべるのは、この362号機に引かれた列車でしょうか。
夏空の下を軽便SLが煙を吐いて力走する光景は、何度見ても迫力がありましたね…。
362号機はベルギーのアングロ・フランコ・ベルジ社という我国では聞き慣れないメーカー製で、台湾の製糖工場にて所謂シュガートレインとして活躍していました。
それを野辺山にて旅館を運営していたオーナーが野辺山SLランドの開設に合わせて観光列車に使われていた貨車改造の客車共々引き取ったのだそうです。
当初は石炭焚きのまま使う予定だったのが、ボイラーが我国の安全基準に合わないため、炭庫側に重油用のボイラーを新設することでクリアしています。そのため走行時には重油の燃える独特の匂いを漂わせていたのが印象的でした。
側面にはメーカーと台湾の製糖会社のバッジが付いているのがカッコいいですね。
362号機と一緒にやってきた貨車改造の客車は4両あり、そのうち営業運転に使われていたのは2両でした。
1両はオープンスタイルのままオリジナルとは異なる形状へリニューアルされ、もう1両は温室風の密閉客車へ改造されています。
また使われていない車両のうち、1両は休憩所、もう1両は売店に改造されていたのですが、生憎売店車は写真を撮り忘れてしまいました…もったいない話です…。
こちらは静態保存されていた井笠鉄道7号機です。
某鉄道雑誌にて「茄子畑のコッペル」として紹介されていたもので、各地を転々とした後に野辺山入したものの、こちらが安住の地にはなりませんでした。現在は足尾の方へ引き取られたとのことだそうです。
こちらも静態保存されていた保線モーターカーの、TMC200-AS形です。
元は千葉県内で国鉄のディーゼル機関車を大量に保存(?)していた個人の方から引き取ったものとのことですが、井笠鉄道7号機はある程度手入れがなされていたのに対し、こちらは最後まで放置状態でした。何故これだけこうして引き取られたのでしょうかね…。
聞くところによれば現存する唯一のTMC200-AS形らしく、現在の所在が気になりますね…。那珂川清流辺りに引き取られたのでしょうか?
園内のレストハウスでは、貴重な写真がたくさん展示されていました。
中でも普段はお目にかかれない、ディーゼル機関車2号機と、当時は非公開だった363号機の写真は必見でした。
写真パネルと一緒に保存車のリストも掲示されていました。
我々の知らない車両までいたとは…。
さらに開園前の野辺山SLランドを取材したRMの記事のコピーもありました。
この当時は何もない更地にレールと車両が置いてあるだけの荒涼とした感じだったんですね…。
以上、ササっと貼るだけ貼っておしまいにしてしまいましたが、KATOの新工場で再びあの勇姿が見れることに期待したいですね!
2023/07/26 追記:このたびKATOこと関水金属より、これら保存車の様子が公表されました。362号機は富山県内の工場で整備されているとのことで、野辺山時代に増設されたボイラは撤去され、オリジナルのボイラで動くようにするそうです。また元木曽森林鉄道の車両は、森林鉄道の保存会に引き取られて保存されているそうです。