今回の切符これくしょんでは、長野電鉄が発行した「さようならタブレット閉塞記念乗車券」を紹介します。
長野電鉄では昭和59年まで河東線の屋代~須坂間でタブレット閉塞を行っており、それと同時に雨宮と金井山においても列車交換を行っていました。それから廃止時までは閉塞はCTC制御で管理され、雨宮と金井山の交換設備は撤去されていました。
袋にはタブレット閉塞器の写真が入れられ、中を開くと須坂駅構内にあるCTCセンターの写真と、廃止に至る経緯が記されています。
画像が不鮮明なのと須坂駅と小布施駅の間が白飛びしていますが、CTCセンターの制御盤を写した写真は、不鮮明ながら当時の長野電鉄の配線図を記録した貴重なもの…なんでしょうかね?
乗車券は河東線内で完結しているものの3枚組です。
それぞれタブレット閉塞器や腕木式信号機、転てつ器のてこなどがあしらわれています。
裏面には全廃に至るまでの経緯や、閉塞・連動装置の詳細な説明が書かれており、乗車券を手に取るだけで知る事が出来ます。
なおタブレット閉塞器の写真は信濃川田と雨宮の駅名が入ったものが用いられていますが、恐らくこれは松代駅にあったものであると思います。そうすると先述の金井山駅の交換設備が廃止になったのは、昭和59年より前である…ということがわかります。ちょっとした発見ですね。