同時期に登場した5000系が老朽化によって次々と譲渡先から姿を消す中、岳南へ譲渡された1両を除いて未だ譲渡された全車が活躍する、ステンプラこと京王3000系。譲渡されたのは知っていても、一体どの編成のどの車両が譲渡されたのかを詳細にまとめてある試料が手元にないので、自前で作ってみることにしました。
それがこちらです。
どの車両がどこへ行ったかは、凡例を見ていただけると幸いです。
こうして見ると、京王での廃車が始まった時期に多くの地方私鉄が一斉に近代化を行ったため、譲渡されたものの多くが初期車であることがわかります*1
なお、12Fの先頭車は日本電装の公式サイト(現在はメンテナンス中につき閲覧不可)において、京王重機北野工場内らしき場所にて倉庫として利用されていることが確認できたものの、どちらが利用されているかは不明なので、一応両方ともに色を付けてあります。
参考までに、各地方私鉄へ譲渡されるにあたって、どのような改造を受けたのか簡単にまとめたいと思います。
- 北陸鉄道*2…先頭車の電装/列車無線の交換/ワンマン化/◎可動式スノープラウの取り付け/☆直流600Vへ降圧/☆スノープラウの取り付け
- 上毛電気鉄道…先頭車の電装/中間車の先頭車化/一部元中間車の電装解除/ワンマン化/マスコンの交換/尾灯と急行灯の交換/
- アルピコ交通…中間車の先頭車化/一部元中間車の電装解除/ワンマン化
- 岳南電車…中間車の先頭車化一部元中間車の電装解除/ワンマン化
- 伊予鉄道…インバータ制御化/直流750・600Vへ降圧/先頭車へパンタ増設/バリアフリー化
こうして見ると、アルピコや岳南が中間車を先頭車化したうえでワンマン化しただけに留まっているのに対し、北鉄や上毛は改造箇所が多いのが面白いですね。伊予鉄に至ってはチョッパ制御からインバータ制御へ改造しているので、力の入れ具合が半端ないのを感じますw
今回はこれでおしまいですが、機械があれば他の私鉄電車についてもまとめてみたいと思います。